安定
僕の好きな言葉の1つに「安定感」というものがある。
僕は安定しているものが大好きだ。
たとえば、消しゴムを買うとする。
最近はいい物がたくさん出ていて、
軽く消せるものや、形が工夫されているもの、
サラサラパウダーが入っているものなどたくさんの種類がある。
しかし僕はどうしても、
MONOの消しゴムを買ってしまう。
小さいものでも大きいものでもなく、標準サイズのもの。
どうしてだろう。
たぶん、安定しているから。
アイスクリームだってそう。
いろいろ冒険をしてはみるものの、
結局はバニラに落ち着いてしまう。
お菓子だって、
カールやかっぱえびせんに手が伸びてしまうし、
フィギュアスケートでは、
トリプルアクセルを観るよりも、
織田信成の安定した着氷を観るほうが好きだ。
安定しているものって、
何かに突出していないことが多い。
コレ、という強みがないことが多い。
全体的に、なんとなく、いいね。
そんなものが多い。
MONOの消しゴムだって、
バニラだって、
カールやかっぱえびせんや織田信成だって、
「何がいいのか」と訊かれると、
答えることができない。
安定感っていうのは、
そういう曖昧な概念で、
言葉にはできないけど、カラダではわかっている、
とてもぼやけたフィーリング。